買いはゆっくり、売りはすばやく。

現物株投資を主体にされている方に多いのが、買いはすばやく、売りはゆっくりという特徴があります。
上がる株の場合には一刻も早く買わないと大損をするかのように買いを急ぎ、それが一転急落し出しても、この下落した株を手放されず持ち続けるというパターンの方おられませんか。

私はそんな売買はしていませんといわれる方のほうが多いでしょう。
でも人間というのは意識と行動とが別物という方が結構おられるのです。
こんな売買で勝てるはずがないですから、自分ではこんな売買はしていないと思っておられるのです。
しかし1年間で見てください。   結構この手の売買が多いことに気付かれる筈です。

これはゴルフの年間スコアなんかでもよくある勘違いと似ています。
年間20回以上ゴルフをされる方にあなたの平均スコアはいくらですかと聞きますと、
大体2から5ぐらいまで上のスコアを言われます。
いい格好するためではなく、本当にそのくらいだとそう本当に信じておられるのです。
人間には本能的に自分を良く見られたいという気持ちが強く、自然にそうなってしまうのと  認めたくないことに人間の意識はシャットアウトしてしまうからです。

だから勝つためには必ず売買記録を付けるようにして下さい。
これを付ければ如何に自分の行動に対して、人間の認識がいい加減なものかが判られる筈です。
ここから負けの分析をするのです。
恐らく負けの内の大半が、この手の負けという結論になられることでしょう。

この負けが何故いけないかは、チャートを勉強されればすぐにお判りになられるでしょう。
上がりが全般に徐々に上がり,何回も買いチャンスが訪れるのに対して、下がりは一気で
売りチャンスが極めて少ないことを勉強されれば理解されるはずです。
しかし急落する場合でも、その前に株は警告を発してそれから下落するのです。
必ずある価格を通過してといいましたのは、この下落のポイントの地点なのです。
ただ,大災害、事故、不正の発覚などまでは見抜けません。
株式市場で不正が徹底的に叩かれるのは、この手のアンフェアを最も嫌うからです。

資金を持ったらすぐに買い出動というのは,まずいスタートなんです。
自分の買いポジションに来るまでは,絶対に買わない。
買えなければパスする。  また待てばいいのです。  妥協しないことです。
買い逃すと損をしたという感覚の人が結構おられます。
確かに利益は得られなかったかも判りません。   しかしそれは含み益ということで利益の確定ではないのです。   その後急落ということだってある訳です。
だから損なんかされていないと思うのです。

上がっている株を一刻も早く買わなければという脅迫観念からの卒業が、初心者からの脱皮の第一ステップです。
by 11miyamoto | 2005-01-10 15:32 | 十一の五六


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