変わらない株式風景

株式投資のスタイルは随分変わりましたが、変わらない株式風景もあります。
私が株式投資を盛んにやっていた20数年前と、全く変わらないものがあります。
それは相場が上向きなり出すと株の本が売れ,証券会社の銘柄ボードの前に人が増え、株式説明会が花盛りになるというお決まりのパターンです。
もうまもなく桜の季節辺りにその光景が見られそうです。

それとどの銘柄が儲かるかという記事に群がられるのも、全く変わらない風景の一つです。
以前にある人から聴いたのですが、欧米では日本のような傾向はないそうです。
私も10年前までは何を隠しましょう,この手の株式風景の一人だったのです。
しかし良く見るとこの群がっている方の中で財を成したという人の話を、聴いたことがないことに気付き宗旨替えをしました。
結果的にいいますと、どの株が良いという夢を売る人だけが儲かり、その夢を買った人は全て財を失うことになり易いのです。
株を研究すればするほど本当は安易に株の推奨など出来なくなるものです。
一番簡単なのは爆上株です。   火柱的に上げる株を仕手的にあをり作り上げ、皆が飛びつくや否や売り抜けるというやり方で、実利と株当ての名誉を共に得るという手法はこれも変わらない株式風景です。
勿論例外も多いでしょうが、どちらにしても買った方が損を蒙ることに変わりはないでしょう。

株の推奨をもしするのであれば、薬の調合と同じように、その人一人一人に会った株を推奨すべきで、誰にでも向かってこの株はお勧めですよということ事態が、副作用一杯の危険な薬を誰にでも推奨していることになると私は思っています。

以前私の友人達が集まる会合で、ある一人が宮本道場は推奨株の掲載がないから詰まらないと言いました。    その時に一人の友人が、そこまで書いたら私は以後読まないといいきってくれました。   そして議論が盛り上がり推奨株を殆ど書かない私の見識を全員が認めてくれました。
その一人が言った「私は宮本から魚を貰いにきたのではない、魚の釣り方を学びたい」と言った言葉を全員が理解してくれたからです。
今の時代の悪い風潮に、安易に金儲けをしようと言う気持ちの人が目立ちます。
それと「鼠を取る猫は,白い猫でも黒い猫でも良い」といったプロセス抜きの結果主義にも危惧感を持ちます。
「結果が良ければ全て良し」という考え方は余りにも短略的な考え方です。
良いプロセスでよい結果を出すべきです。  それにはまず予測を自分なりに出して、日々検証するという地味な努力を喜びにする工夫が必要です。
魚は本来スーパーの陳列台にいる生き物ではないのです。
それぞれ固有の生き方や生息地があり必死に生きている海の生物です。
その可憐にも健気に生きている魚を釣るということは大変な仕事です。
魚を無料で貰う喜びから、魚を釣る方法を有料でも教えて欲しいという方が増えてこられた時が、日本の株式投資元年で、あの欧米の凄腕のトレーダーと渡り合える日になると思っています。
by 11miyamoto | 2005-02-19 09:43 | 雑感


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