ステージ別の戦い方  その五。

もう一つの柱がステデイ(堅実)です。   株を買いますと買った翌日から上がってくれと思うようになるのは、人間に欲がある以上仕方がありません。   しかし長く株をされればこの人間の持つ強い欲との戦いが、最後は株式投資の戦いであったと実感される時が必ずある筈です。
それを相場を動かすプロ連中は知り尽くしていますので、そこをついて莫大な利益を上げているのです。   短期に莫大な利益を得たい、始めはそうではなくても必ず株をする人の殆どの方は、最後はここへいきついてしまいます。
明日の株価は上がるか下がるかはたった二つに一つです。   それが何故読めなくて負けるのかは、この欲が願望の形をとって答えを出してしまいますので、プロに読まれてしまうからです。  株で天邪鬼の人と無欲の人が強いのはそういう理由からでしょう。
そこで宮本道場が提唱します3本の柱の一つがステデイ投資です。
ステデイとはステップバイステップ、つまり階段を一歩一歩昇りましょうという投資法です。
初級者はこの一歩一歩登るという基本を忘れないで下さい。   人間の悲しい性で少し利益が出るようになりますと、すぐにもっと利益が出る方法へとシフトしたい誘惑に駆られます。
資金もつい目一杯使いたくなります。   ここでじっと我慢をして堅実な投資法を何年も持続できるかどうかが、初級者から次のステージへ昇格できるかどうかの分かれ目なのです。
借金をしてまでの株式投資を厳禁しますのも、初級者の戦略に反するからです。
信用取引はいうに及ばずデリバテイブ取引はもってのほかと断じたのも同じ理由です。
初級者レベルを完全に卒業するまでは、愚直にこの戦略を守ってください。
私が今一番痛切に感じている戦略がこのステデイ戦略です。  このステデイ戦略は何も初級者の戦略ではないのです。   レベルが上がれば戦術は変わりますが、上級者にも必須の戦略なのです。    そしてステデイな戦い方ほど確実で安全なものはないと感じるようになりました。    この一番大切な戦略に到達するのに40年かかりました。  ただ幸いなことに、間違い、紆余曲折はありましたが、私は曲がりなりにも44年間も株式投資を続けてくることが出来ました。   しかし皆様には私よりもっと早くこの戦略の重要性に気付いて欲しいのです。
私は前に「夢は実現する」、願い続ければと書きました。  世の中に失敗はないのです。
成功するまで続ければよいのですからとも書きました。
しかし逆に続けなければ、どんなことも成功しないのです。   その続けなくする最悪の選択が
ステデイという気持ちを忘れた時です。   「ローマの道も一歩から」  
by 11miyamoto | 2005-06-05 06:37 | 十一の五六


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