NY株迷走     追加あり

三線上のアリアを形成していたNY株が突然迷走しはじめました。   その発信源となったのは
FRBの新議長バーナンキ氏に行きつきます。    前の名議長といわれたグリンスパン氏の後を引き継いだバーナンキ新議長の5月に続いて6月の議会発言がことごとくNY株の大幅な下落を招いています。    前のグリンスパン氏に比べてその発言が不透明で、利上げ思考が強い面が市場に混乱を与えているようです。    早くも彼は市場との会話が出来ないただの経済学者だという不評も出始めました。   このNY株の迷走は陰の極にある日本株にとって、極めて不安定な動きを与える存在になっています。    当面NY株から目が離せない局面が続き、寝不足の人もでそうです。

昨日半日かけて私が看視していた三線上のアリア株の51銘柄をその後追跡してみました。  昨年上昇した6月を基準に、その後三線上のアリア株になったものが中心です。
まだ26週移動平均線を維持またはほぼ維持しているもの9銘柄(この銘柄はこの期間に1度も26週移動平均線を割らなかった銘柄でした)。     昨年2段上げに入る前の10月水準まで下落したもの22銘柄。   更にもとの上がる水準近くの6月まで下落したもの20銘柄。    日経平均だけで見ていますと大して下落していないようにも見えますが(昨年12月の水準)、個別株はその水準よりも遥かに下で完全に暴落しています。   これが比較的良いといわれる東証1部の銘柄ですから、新興株は大暴落をしていることでしょう。    騰落レシオは正直でNYテロと同水準まで落ちている訳が判りました。    たった51銘柄で全体は推し測れませんが、個別株で見る限り全体は大暴落という水準まで叩き売られていると見て良さそうです。      ここは森を見るより木を見て対応というのが良いようです。    それにしても株は買うべきときに買い、売るべき時にしっかり売るということが出来ないと、儲けるどころか損ばかりすることを教えてくれたこの1年間の相場でした。   今次回のチャート白本でこのことを明快に説明し、それを実践する図解と説明を書いているところです。   「コロンでもただでは起きない」この精神をこの本で掴んでください。

*6月7日(水)後場を終えて
頼みの綱の26週線の9銘柄の内8銘柄が、今日の下げで振り落とされました。   残るはキャノン7751のみとなってしまいました。   これはまだ日足ですから週末まで後2日ありますが、なんとも強烈な下げのパンチです。    看視銘柄はほぼ壊滅に近い打撃状態になっています。    今の日経平均のサイクルライン(チャート白本9ページ)で読みますと、このままのラインが続けば、来週12日(月)に14、500円と今日より更に600円安をつける可能性があります。  1日でもこのラインの右に出てくれることを願います。   それにはこの三日の売り叩きが、セリングクライマックスだといいのですが。
21:30   日経平均の週足チャートを2時間掛けて引き直しました。   それで出た答えが15、000円前後が今度の大底のサポートラインと出ました。   三度目の正直となりますか。

*6月8日(木)後場を終えて
残るキャノンも炎上しました。  サイクルライン通り14、500円で600円安が一気に来てしまいました。   なんとも凄い怒涛の売り浴びせです。    騰落レシオ25が54.3と歴史的な
レベルまで下げてしまいました。   まさに底が抜けたバケツの底のような状態になりつつあります。   私も長く株をしていますが、特大の悪材料なしにここまで売られるという経験は初めてです。   これで日経平均はたった1ヶ月で今までの1年間の上げの半分を失ったことになります。    個人投資家の大半の方は含み損状況に陥られたのではないかと思います。
本来ならばこれからの最悪の大底の13、800円に向けて買い下がりの底値買いをしてくださいというところですが、今の皆さんの含み損状況では言う勇気がありません。
しかし今この状況を冷静に考えますと、これは昨年秋から今年始めにかけて押し目らしい押し目をつけずに、一気に高値を目指した反動が来て、その裏返しの株の売られ過ぎで現れているということなのです。     買われ過ぎが17、500円としたら適正水準に戻ったときの底は15、000円でした。   もしその反動で売られ過ぎまで行きますと13、800円までいくことになります。   最悪そこまで腹を括られれば、自ずと方針は見えてくるでしょう。
by 11miyamoto | 2006-06-07 05:41 | 株価予測


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