吉野奥駈け紀行

吉野は私の母の故郷で、私の心の故里です。   吉野川がとうとうと流れ、後醍醐天皇の夏の離宮があった宮滝近くがその地なのです。   小さい頃母に連れられて奈良からかの地に出かけ鮎を一杯食べたこと、川で流されそうになったこと、崖から3メーター近く落下したのに傷一つなく皆に不思議がられたことなど思いでが一杯詰まった地でもあります。 
そこで妻を連れ慰労を兼ねて、本のほぼ出来あがりを記念して吉野への小旅行を思い立ちました。   ご先祖さまへの報告も兼ねた旅立ちでした。   旅館は下千本にありましたが、朝早くからここを出発して奥千本の西行庵までの登り一筋の約6キロ余りの行程です。   たかが6キロですが、きつい登りばかりの6キロはされど6キロなのです。  朝のウオーキングで気付いていたのですが、5歳若い妻にとうとう先行を許す結果になってしまいました。   とうとう我が家に婦唱夫随の始まりが訪れました。   後を振り返りながら、勝ち誇ったかのような笑み?で私を待つ妻に、これで私の老後の介護人は決ったと半分喜びながら、半分諦めの気持ちを滲ませて従う私でした。    旅館に帰ると「え、もう西行庵まで行って帰ってこられたのですか」という心地よい返事に気分よくして、美味な懐石膳をよばれ掛け流しの露天風呂に入り、充実した旅行を締めくくりました。 
by 11miyamoto | 2006-11-06 09:52 | 雑感


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