夫婦漫才

花子「あんた昔からあーうーとしか相槌打てへんかったけど、この間はあーうーもいえへんかっ
   たん。 やっぱり夫婦というもんは有難いもんですわ。 あーうーしか言えへん夫でも何も    言わんようになったら寂しいもんや。 ようやくあーうーが言えるようになったんやから」
ダイスケ「ちょっとまちーな。 もうあーうーだけやなくて何でも言えるで」
花子「えー、それやったら前よりよーなったやん。」
ダイスケ「意識が戻ったらああまた漫才が出来ると思うと涙が止まらんかった」
花子「これを鬼の目に涙いいますねん。大きな顔に涙がたまってふき取るのにバケツいっぱい
   汲み取った」
ダイスケ「僕が危ないと医者に言われたとき棺桶二つ用意してくれといったらしいな」
花子「何を水臭いこといってますねん。 夫婦は生きるときも死ぬときも一緒やないか。
   誰があなただけ先に死なすもんですか。」
ダイスケ「君がそこまで僕のことを心配してくれてるとはおもわなんだ。」
花子「それは日頃は私はつまらんことをぺらぺら喋ってます。 口からでまかせ言ってるように
   思われるけど本当は違うんですわ。 夫思いの貞淑な妻なんです。」
ダイスケ「今むこう向いて舌だしとったんちゃう」
花子「頭が直ったら今度は目がおかしなったん。 棺桶二つ用意したんですよ。」
ダイスケ「娘に聞いたら僕の頭が大きすぎるから特注用のをもうひとつ言うてたで」
花子「もう何をつまらんことをごちゃごちゃ言うてますのや。 私は決意したんです。 これからは
   前にもまして二人分の漫才をしようと思いましてん。 まあ何というてもあなたは黙って立っ   てるだけで漫才になる人やからよろしいやん。 その点私なんか美人というだけで漫才に一   番むいないからて喋らないと美人俳優と間違われる損な役回りやから疲れますわ。」
ダイスケ「君の口にドクターストップかける医者はいないんかいな」

ともかく復帰できて良かった。私は大のファンなんです。 良かったよかった。
by 11miyamoto | 2007-05-28 22:49 | 雑感


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